例えば、走る動作において、カラダを捻る動き(捻転動作)に使われる筋肉は、とても重要です。
肩・股関節の動きを調整しているのがそれらの筋肉ですので、体幹にあるそれらの筋肉が働かなければ、成り立ちません。
最近は、あまり聞かなくなりましたが、そんなことから体幹トレーニング…などが世の中で流行ったのでしょうね。体幹のみ刺激すると末端動作との不具合が増えるばかりか、主動筋と拮抗筋のバランスも崩れ、肉離れなどの故障に繋がる可能性があることから、最近では、タブーになってますね。
体軸を強くする(正しくは、体幹から末端に伝える)は、走る際のストライドを変えなくても、推進力を増すことが出来ます。肩・股関節の連動性が高まれば、同じキョリ・スピードであっても出力も下げられることに繋がり、走りの経済性が高まります。
走りの動作において、肩と腰の動きを調整するのが腹部・腰部の表層にある腹直筋・内外腹斜筋・外腹斜筋・広背筋などのグローバル筋※と、脊柱を中心に姿勢の保持やスムーズな動きを調整する腹横筋・多裂筋などのローカル筋※があたります。
ローカル筋は、姿勢の保持やスムーズな運動には、とても重要で、深層部に位置し、グローバル筋にローカル筋が加わって正確で効率の良い動きが生まれています。
大きい表層の大きい筋肉だけを鍛える腹筋・背筋は、走る動作、つまり走りの際の捻り動作には、あまり関係なく、グローバル筋とローカル筋の動きを考慮した刺激の仕方や鍛え方をおススメします。
打つ・投げる・蹴る・走る・泳ぐ…などにも有効です。
グロバール筋を刺激する体操
・コロコロ体操
・コロコロ体操
・膝パタンパタン体操
ローカル筋を刺激する体操
・両膝斜め腰曲げ体操
・上体振り子体操捻り
・肩膝捻り上体振り子体操
グローバル・ローカル筋を交互に刺激するマシン
・ディップス・ハイプーリー・ヒップマシンアウターエクササイズ
・チェスト・インナーサイ・アイアンクロス
※グローバル筋・ローカル筋
体幹部の支持は、脊椎を直接支えている(直接付着している)ローカル筋と、体幹部を囲むように張り巡らされている(脊椎には直接作用しない)グローバル筋によって成り立っていると考えると良いと思います。
グローバル筋は、背骨には直接作用せずに外側から支える筋肉、ローカル筋は、背骨に直接作用し、背骨一つ一つを分節的に支える筋肉です。グローバル筋・ローカル筋共に、体幹を安定させるためには非常にとても重要となります。
グローバル筋が働いていても、ローカル筋が弱かったり、働かないと体幹の安定性は格段に低下します。
主な筋肉として
・グローバル筋:腹直筋、腹斜筋、脊柱起立筋など
・ローカル筋:腹横筋、多裂筋、大腰筋など
目に見える大きな動きは、グローバル筋が担当し、目に見えない微妙な調整とカラダの芯を作るのがローカル筋と覚えておくと良いでしょう。