首で硬くなりやすいのは、後頭下筋群や僧帽筋の上部、脊柱起立筋。 首の筋肉が硬くなっているヒトが、首を前に傾けると、筋肉が伸びずにハリを感じます。 首を後ろに曲げようとすると、これらの筋肉がうまく縮まず、曲がりません。
一般的に背骨と呼ばれる脊柱は、1つの骨ではなく、椎骨という小さい骨が、積み木のように積み重なっています。上から7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰痛、そして、仙骨と尾骨からなる5部構成となっています。
これらの椎骨は、真っ直ぐ積み上げられている訳ではなく、S字カーブと呼ばれる湾曲になっています。
頸椎は、やや前方に湾曲し、胸椎は後方に、そして腰椎が再び前方に湾曲しています。この脊柱のS字カーブは、二足歩行である人間が、獲得した、最も特徴的な骨の構造といえます。
しかし、身体をあまり動かさず、長時間デスクワークをする多くの現代人は、脊柱が、ゆがむようになり、さまざまな身体の不調が現れるようになりました。
筋肉が柔らかい状態とは、血管が拡張され、血液が豊富に流れ、筋肉があたたかく、 なおかつ弾力性に富んだ状態の時を言います。 加齢や運動不足に伴い、筋肉の弾力性が痩せてくると 疲れやすくなるうえに、動かさないためにさらに硬くなってしまいます。
筋肉は、人間本来のホメオスタシス ( 恒常性 ) によって、自発的にコントロールされています。マッサージやストレッチは一時的に 良くなりますが、継続的に効果がないのは、労わりすぎて、自発的 にコントロールできにくくなり、何かをしてもらわないと良くな らない状態を作ってしまうからです。
よって、ホメオスタシスを うまく機能させるため、重りや負荷を使っての程良い運動を、 継続的に行うことが大切です。