レース前の温泉で成績が落ちる…
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レース前日やレース直前に温泉に入ったために筋が弛緩し続ける…ってよく耳にしますが、どうなのでしょう?というご質問。
恐らく、いつものレースペースと主観的運動強度(感覚的に感じる運動強度・しんどさ)の違いが生じ、そのままレースに望んでしまったのだと考えられます。
熱で覚醒するタンパク質でもあるヒートショックプロテイン(HSP)が増え、自然治癒力を高めたり、ストレスから身を守ったり、傷ついた細胞をも修復してくれる効果が期待出来ます。
例えば、多くのデータでは、入浴時は、40~42℃くらいの熱めに設定したお風呂に20分ほど入り、体温を38℃以上にすることが勧められています。さらに入浴後も、30分間は、37℃前後に体温をキープすることでヒートテックプロテインを覚醒させることが出来ます。
加熱後2日でヒートショックプロテインは、ピークになり、7日目で効力を失います。
つまり、スポーツ選手は大事な試合の2日前に身体を加熱しヒートテックプロテインを刺激してあげれば、試合当日は乳酸の生成を抑え、疲れにくく、運動時間が伸びるという効果が期待できます。
もし前日に入ったのが、同じような環境(入浴時は、40~42℃くらいの熱めに設定したお風呂に20分ほど入り、体温を38℃以上にする)でしたら、ヒートショックプロテインによって、カラダがダルくなったかも知れませんね。
その感覚を元にレースすると、レースペースが乱れる可能性があります。
レースペースをもとに戻すために、ウォームアップは、感覚的に少し苦しめのスピードで泳いで、実際のタイムとどのくらいギャップがあるか?確認するようなウォームアップを少し多めに行って、クーリングダウンをいつもより多めに行ってみるのも良いでしょうね。
夏のレースのタイムにムラがあるのは、このような現象の性でもあると思われます。
日頃から、レース前4~6週間前に、温泉浴で疲れを除供したりするトレーニングを行い、レースペースをつかむようなウォームアップと併用することで、年間コンスタントにレースが展開できるようになると思われます。