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あの人、名前なんて言ったっけ⁈

物忘れは、認知症の始まりとよく言われますが、実際は、どうなのでしょう?
例えば、車を運転している時に、良いアイデアが閃き、これは、とても良いと興奮したアイデアでしたが、1時間後にお家に着いたら忘れていたということって、よくあるかと思うのです。1時間以上思い出せなかったことが、本当は、そこまで素晴らしいアイデアだったのか?と思われるかも知れませんが、本当に覚えておきたかったことを忘れてしまったことは誰にでもあることでしょう。



巷では、脳トレなるものがあって、認知機能を鍛えると言われる類のものがたくさんありますが、記憶力を向上させるテクニックの殆どが、多大な努力を要するものばかりで、継続することが出来ません。それは、鍛えても衰える部分ですので、仕方ありません。

成功は常に行動に基づいていますが、行動は常に知識があって始まりますから、他の効果的な方法をご紹介しましょう。


脳トレより、人との会話

テレビや雑誌でもよくみかける脳トレは、脳力トレーニングの意味で、主に事故や病気で脳にダメージを受けた人や精神疾患の患者さんを対象に実施されていたことから、認知機能を改善し、記憶力や集中力などを鍛えるトレーニングと期待されてきました。

しかし、好きでもないのに脳のためにとやると、逆にストレスになったり、同じことの継続も慣れてしまい脳への刺激にはならず、脳トレは、差ほど効果が無いことが分かりました。また、言語を記憶する、問題解決能力を上げる、問題処理の能力を上げるというようなトレーニングをさせた場合、練習した課題のテストの点だけは上がるのですが、ほかの認知機能がさっぱり上がらないこともわかっています。

では、どのように頭を使うと良いのでしょう?ちょっと考えてみたいと思います。



例えば、人間の昨日として喋るがあります。喋るには、声を出す訳ですが、声は、喉の奥にある声帯という膜を、息で震わせて出しています。

声帯は、男性の喉仏の奥にあります。喉仏の小さい女性でも、同じような位置にあります。この声帯は、紙を口にあてて鳴らすのと同じように、震えることによって声を出しています。声帯は、普段は隠れていて、声を出したい時だけ、喉の中の空気の通り道に出てくる仕組みになっています。このため、普通の口で息をする時には声が出ません。

また、喋るためには、ただ音を出すだけではなく、音をアーやイーなどの言葉にしなければなりません。声を言葉にするには、口と舌が大切です。声帯の震えを、舌や口全体でいろいろ動かすことによって言葉になります。あ・い・う・え・おと実際に発音してみると、それぞれ口や舌の形がちがうことが分かると思います。

また、この声帯をコントロールしているのはやはり脳です。 脳の運動性言語中枢というところが司どっており、この部分が損傷を受けると言葉を聞いて理解することは出来ても喋ることが出来なくなります。喋るという機能だけで、こんなにも多くの脳での情報処理が行われていることになります。

その上、他人との会話となると、自分の話したいことに対し相手からの反応が返ってきます。強制的に頭を働かせなくてはいけない局面も増えます。もちろん、仕事や家事も複数の知的作業をともなうので、頭を使うことに繋がります。生涯現役というスタンスも、有力な脳トレになるかも知れませんね。



声帯は、喉仏を形成する甲状軟骨の中にある1~1.5cm程度の器官です。声は、左右二本の帯状の声帯が振動して生じます。 男性の会話では、毎秒100回、女性では毎秒250回も声帯が振動します。 この楽器の弦のような声帯の振動に異常があると、声が枯れ(嗄声:させい)を生じます。


「脳の専門家が選んだ「賢い子」を育てる かがくのおはなし50」

生まれた赤ちゃんの脳は、大体400g。それから2年経つと倍の約700gになると言われています。5歳児で約1300g、10歳児で大人と同じ脳重量になると言われてましたが、最近の研究観察では、2歳頃で既に3倍に達しているのだそうです。

脳画像研究の第一人者である瀧靖之東北大学加齢医学研究所教授監修の科学をテーマにした読み聞かせ本「脳の専門家が選んだ「賢い子」を育てる かがくのおはなし50」では、好奇心を育てることで、頭のいい子が育つという事実に着目し、身体の仕組みや宇宙・自然・地球・世の中の暮らし・昆虫など、バリエーションに富んだ子供が持つ様々な疑問に答えるお話50話を収録しています。子供が興味を持ったら、実物を見せたり、博物館に行ったりするなど具体的な楽しみ方も提案しています。



僕も3歳児と4歳児の親ですが、瀧靖之教授も11才の男の子のお父さんでもあり、子供の脳の発達から見る子育てのヒントを参考にさせて頂いています。東北大の教授リレーブログの中でも挙げられています。

脳の発達に重要な親子のコミュニケーション
ヒトの脳には約1000億個の神経細胞があります。この神経細胞同士がシナプスと呼ばれる神経伝達回路でつながり、ネットワークの道が作られることで情報処理が可能となります。脳は、この神経細胞の道路をたくさん作り、よく使う道路は太く丈夫にし、あまり使われない道路は壊していきます。子どもの脳は、このように道路を作り、整理することを繰り返して成長します。脳に効率の良い交通網を張り巡らすと、子どもの能力は高くなると考えられています。

また、神経細胞の繋がりが増えると脳の体積が増えていきます。生まれた赤ちゃんの脳は、大体400gで、2歳頃で3倍に達していると最初に述べました。つまり乳幼児期は、特に脳の成長速度が速いのです。

赤ちゃんの目を見て、語りかけ、やさしく抱きしめるなどの生後直ぐから始まる愛着形成(アタッチメント)は、赤ちゃんが親への深い信頼感を得られ、脳が育つ土台としてとても大事です。特に母国語を覚える時に、単に言葉だけでなく、表情やしぐさも含めてコミュニケーションとして覚えていくといわれ、非常に重要です。

赤ちゃんが何か声を発した時に、親がそれに応えるなどのやりとりは、テニスのサーブやリターンに例えてコミュニケーションのテニスとも言われています。コミュニケーションのやりとりによって、脳の神経細胞同士が繋がりが出来て、脳の中に道が出来ていく、まさに育脳ですね。また、幼児期の脳の発達には運動も大事ですので、一緒に外遊びやスポーツをするのも良いですし、一緒に楽器を演奏してみたりすることも、脳の発達にとても良いです。

いずれ他者との関わりも大事に時期を迎えますから、親子の会話や一緒に身体を動かす機会をたくさん増やしておきましょう。コミュニケーション能力は、将来の学業成績だけではなく、社会で生きていく上で大事な力となることでしょう。


音楽を聴くことで、脳を活性化させるメカニズムについて…

音楽を聞いたり演奏することによって、癒されたり楽しい気分になったりすることがあるかと思われます。音楽は、身体に良いこともあって、医療や福祉の現場で音楽療法としても取り入れられています。

音楽療法には、受動的音楽療法と能動的音楽療法とが、あります。

受動的音楽療法とは、音楽を聴くことで、リラックスさせストレスを軽減させるといった効果があることから、対象となる人の目的にあった音楽や演奏を聴くことを中心としているセラピーです。 対象となる人に対して、音楽を通じて感情に訴えかける目的があり、受容的音楽療法とも呼ばれています。例えば、モーツァルトの音楽には、3500Hz以上の周波数がたくさんあり、透明感にあふれる純粋なゆらぎ効果がバランスよく豊富に含まれており、それらが脊髄から脳にかけての神経系を刺激し、身体をリラックスさせるそうです。また、音楽を聞くことでドーパミンが分泌されます。 ドーパミンが分泌されると前頭葉を活性化させます。前頭葉は脳の司令塔でもありますので、脳全体の回路が活発になります。音楽を聞くだけでも脳に効果はありますので、実際に自分でやってみるのもいいでしょう。

能動的音楽療法とは、歌をうたうことや楽器を演奏すること、音楽に合わせて簡単な動きを取り入れることなど、積極的に音楽を聴く以外の動作を組み合わせて行うセラピーです。活動的音楽療法と呼ばれています。歌ったり演奏したりする能動的音楽療法は、難しい楽器でなくても構いません。 踊ってみたり、カスタネットやタンバリンなどの簡単な楽器を叩くだけでもよいそうです。脳が活性化し、気持ちが落ち着き、食欲が増え、よく眠れるようになるなどといった効果が唄われており、病気の症状が軽くなったりもします。音楽には、身体だけではなく、心のストレスも軽減される効果が期待されています。



音楽を聴くことで脳全体が活性化されるメカニズムについて…
音楽が脳に伝わる入り口は、聴覚からになります。音に対しては脳の聴覚野が反応します。そこでは音楽も環境音や音声などと区別なく、まずは周波数分析を行いますが、その後、音楽であることを認識し、聴覚野以外の領野でさらに情報処理が行われ、これまでの音楽経験やその時の感情など、さまざまな記憶とリンクしていきます。

このような情報処理は、脳の聴覚野とそれ以外の領野とネットワークを形成しており、互いに情報のやり取りをしながら行われていると考えられています。言語野や運動野も含む、かなり広範囲のネットワークが活性化されるので、音を超えた高次の情報処理が行われていて、意識していないものも多いかと思われます。

音楽に備わる身体性や運動性が運動野の活性化として現れます。音楽は、もうひとつの言語でもあり、言語野も活性化します。音楽のリズムや文法などは、脳内で言語と類似の処理をするとも考えられています。
 
また、実際に音を聴いていなくても、心の中で演奏すると、言語では左脳ですが、右脳を中心に脳の聴覚ネットワークが活性化されます。そのネットワークは、メンタルイメージをつくる脳部位や演奏を司る脳部位とつながっていますので、脳の中で演奏のシミュレーションが行われ、まるで音が聴こえているかのような情報処理がなされていたことになります。運動心理学のメンタルリハーサルなどでも、同じようなメカニズムなのでしょう。



お勧めの著書>>
「音楽する脳と身体」では、音楽に興味がある人や脳のはたらきに興味がある人など、何方でも楽しめる著書となっています。

音楽というと、聴覚をメインにした研究論文が多くありますが、今回の著者のように脳全体をネットワークと捉え、どのような情報処理をさせているのか?と言う視点でまとめられていることに、大変興味が湧きました。

成功した時の良いイメージが作られる時に、音楽がエピソード記憶とリンクしやすいことは、後々、非常に武器になるのでは、と考えられます。著者のおかげで、音楽は、音から入るか、文字や映像から入るかによって異なることを知り、今後の運動指導の中での心理学的な部分に応用させてみたいと思いました。

脳は過去と未来を区別していませんが、エピソード記憶は、若いアスリートが時間をかけて成長していく過程の1つ1つの記憶ともなり、良い方向に誘導させるきっかけとなり得ることでしょう。


凡人か、秀才か、天才か、人は3種類 凡人は天才を殺す

天才と秀才がありますが、秀才の有している才能というのは、自らが努力し行動をし続けたことによって得られたもので、これに対して天才は、文字通りの天から授かった才、すなわち生まれつき持っていた先天的な才能の事を言います。 秀才は、最初から能力的に秀でていたわけではないということになりますから、天才も秀才も努力した方が良いかと思っています。

僕は、IQ 136〜138でした。これは、知能テストした際に先生がアレ??となり、もう一回やり直しをされたためです。IQテストとは、時間内にどれだけ正解の決まったパズルを解くか?ですので、当時は、得意だったものあるでしょう。ですので、IQが高いのと天才と言われることもありましたが、大人になって社会に出ると、そんなに目立つものでも無くなるのが感想です。

また、IQの50%が遺伝すると言われていますので、子供達は、少し変わった子なのかも知れません。



今回のお勧めの著書
凡人は天才を殺す


よく、山奥さんのようになるには、どうしたら良いですか?と聞かれて来ましたが、振り返ってみると、徹底的に真似をすると言うのが近道だと思います。良いところだけ授かろうとしても、大してリスクを伴うこともないですし、覚悟を持つこともないでしょう。

間違えてる人は、お子さんを天才に育てるためにと、ドリルをやって試験やって点数を高く取らせるようにするとか、英検1級を小学生の時に取らせたりとかしようとします。実は、文脈は、だいたい決まっていますから、高い点数取ったり、良い学校行かせたり、資格試験に合格するくらいなら、そんなに努力しなくて良かったりします。もし仮にIQが高いからと言って、文脈を超える天才になるとは限らないでしょう。

天才は、ある意味危険なものです。全体の範囲を広げていく存在であり、既存の基準を打ち砕いていき、世界の秩序を乱すこともあります。日本には、そう言う生き方をする人を育てて行く必要が感じられますが、同じようになるのは、無理でしょうね。


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