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キネマティクスとキネティクス
| 脳・神経
身体の動きは、神経筋系の活動と、それを取り巻く外部環境との相互作用で成り立っています。その動きが、神経的に、どのように制御されているのか?神経生理学的領域に、動きについてのキネマティクス(エネルギー・運動量・角運動量)と、その動きの起こりとなる力についてのキネティクス(運動とその原因)を総合的に考えなくては、なりません。
例えば、身体の動きで、代表される歩行では、重力などの外力と、筋収縮によって生み出される筋張力を巧みに協調させ、目的に応じた身体の動きを表現しています。
解説しますと、筋張力調節を求心性入力による反射的な筋収縮と、随意的な筋収縮によってまかなう運動と、身体位置の制御など、主に随意的な筋収縮によって、筋張力調節を行う運動があります。
こうした身体の動きの発現において、重要な役割を果たす随意筋収縮は、 筋張の短縮を伴う短縮性筋収縮、筋張の伸張を伴う伸張性筋収縮、及び筋張の変化を伴わない等尺性筋収縮があって、これらを巧みに使い分けて合目的的な動きとして表現していることになります。
また、人が随意筋収縮を行う場合、随意指令によって、一次運動野の神経細胞が、興奮しますが、この興奮が、一次運動野から発して、脊髄の介在ニューロンや α 運動ニューロンとシナプスを形成する皮質脊髄路を経由して脊髄へ伝わり、脊髄α運動ニューロ ンが、賦活することで筋収縮が生じています。
神経と臓器の間の密接な繋がり
| 脳・神経
瞳孔が、大きく開き、心臓の鼓動が、早くなり、且つ、その他の種々の変化が、起きます。大きくしたり早くすることは、自分で、抑制・制御することが、出来ません。
また、睡眠中、呼吸は、深く遅く、心臓は、ゆっくり動きます。睡眠中、胃は、活発に蠕動を繰り返し、食物が、腸へ押し出されるように、移動して行きます。
耐え切れない大きなストレスが、かかると、原因不明の痛みや、イライラ感で、様々な身体の異常が生じます。これは、自律神経のバランスが、崩れた証拠。感情など、神経と臓器の間に、密接な繋がりが、あることが、分かります。
それを予防したり、改善するには、その繋ぎ目を刺激するような、十分な睡眠を取ったり、適度な運動したり、必要な栄養素を摂り、気持ちが、落ち着く音楽を聴いたりするなど、副交感神経が、働きが、良くなるようにすると、良いでしょう。
筋肉でも、同じようなことが、言えます。良いコンディションに整えるには、神経と筋肉の繋ぎ目を刺激する神経筋制御論に沿った正しい運動処方をしてあげることで、心や身体の調子が、良い状態を保てるようになるのです。
自分で、わからないストレスもあるため、例えば、当社開発の専用マシンで、身体を動かしてみると、動作の違和感や伴わなかった部分に気づくことが、出来て、身体の不調も感じることも出来ます。
1つの器官で相反する働き
| 脳・神経
交感神経と副交感神経は、1つの器官に対して互いに相反する働きをしています。
人は、目覚めると、交感神経が、副交感神経よりも活発になり、身体が、シャキッとして様々な活動を行うことが、出来ます。目の瞳孔は、周りの明るさに合わせて、うまく調整しながら開いて、目が、よく見えるように、涙の分泌も減り、より多くの視覚情報が、脳に入るようになっています。
活発な活動に応じて全身に血液を送るため、心臓が、ドキドキと、血圧も上がり、より一層働きます。交感神経は、心身を興奮状態に置き、とっさの対応が、必要な時にも備えられる体制を作ります。
また、活動中に排尿や排便があってはならないので、膀胱の筋肉は、ゆるみ、尿の貯留量が、増やしたり、肛門括約筋が、より締まって、大便が出ないようにしています。
2種類の信号
| 脳・神経
手足を動かしたり、喋ることは、ロボットでも出来ます。乗り物酔いをして、体調を崩したり、好きな人と興味ある会話をしながらの会食では、興奮して心臓の鼓動が早くなったり、このように迷うのが、人間です。
例えば、自律神経は、内臓、血管、筋肉等の働きを制御・抑制し、体内の環境を整える神経です。自律神経は、全ての内臓、全身の血管や分泌腺を制御・抑制しています。知覚・運動神経と違い、私達の意思とは、関係なく独立して働いていますので、内臓や血管を私達の意思で自由に動かす事は、出来ません。
反対に、意識しなくても呼吸をしたり、食物を消化するため胃を動かしたり、体温を維持するため汗をかいたりするのは、自律神経が、あるからです。自律神経には、交感神経(起きている時の神経・緊張している時の神経)と副交感神経(寝ている時の神経・リラックスしている時の神経)があります。