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脳トレより、人との会話

テレビや雑誌でもよくみかける脳トレは、脳力トレーニングの意味で、主に事故や病気で脳にダメージを受けた人や精神疾患の患者さんを対象に実施されていたことから、認知機能を改善し、記憶力や集中力などを鍛えるトレーニングと期待されてきました。

しかし、好きでもないのに脳のためにとやると、逆にストレスになったり、同じことの継続も慣れてしまい脳への刺激にはならず、脳トレは、差ほど効果が無いことが分かりました。また、言語を記憶する、問題解決能力を上げる、問題処理の能力を上げるというようなトレーニングをさせた場合、練習した課題のテストの点だけは上がるのですが、ほかの認知機能がさっぱり上がらないこともわかっています。

では、どのように頭を使うと良いのでしょう?ちょっと考えてみたいと思います。



例えば、人間の昨日として喋るがあります。喋るには、声を出す訳ですが、声は、喉の奥にある声帯という膜を、息で震わせて出しています。

声帯は、男性の喉仏の奥にあります。喉仏の小さい女性でも、同じような位置にあります。この声帯は、紙を口にあてて鳴らすのと同じように、震えることによって声を出しています。声帯は、普段は隠れていて、声を出したい時だけ、喉の中の空気の通り道に出てくる仕組みになっています。このため、普通の口で息をする時には声が出ません。

また、喋るためには、ただ音を出すだけではなく、音をアーやイーなどの言葉にしなければなりません。声を言葉にするには、口と舌が大切です。声帯の震えを、舌や口全体でいろいろ動かすことによって言葉になります。あ・い・う・え・おと実際に発音してみると、それぞれ口や舌の形がちがうことが分かると思います。

また、この声帯をコントロールしているのはやはり脳です。 脳の運動性言語中枢というところが司どっており、この部分が損傷を受けると言葉を聞いて理解することは出来ても喋ることが出来なくなります。喋るという機能だけで、こんなにも多くの脳での情報処理が行われていることになります。

その上、他人との会話となると、自分の話したいことに対し相手からの反応が返ってきます。強制的に頭を働かせなくてはいけない局面も増えます。もちろん、仕事や家事も複数の知的作業をともなうので、頭を使うことに繋がります。生涯現役というスタンスも、有力な脳トレになるかも知れませんね。



声帯は、喉仏を形成する甲状軟骨の中にある1~1.5cm程度の器官です。声は、左右二本の帯状の声帯が振動して生じます。 男性の会話では、毎秒100回、女性では毎秒250回も声帯が振動します。 この楽器の弦のような声帯の振動に異常があると、声が枯れ(嗄声:させい)を生じます。


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