スポーツや音楽等の練習とは
| 脳・神経
ラケットやバットなどの道具を使うスポーツでは、道具を身体の一部として使いこなすため、予測姿勢調節による無意識での動作を獲得するために、ある程度の反復練習による修正も欠かせません。
姿勢を変えると、血流や血圧も変わりますが、小脳は、こうした変化にも臨機応変に対処しています。筋肉内に血液を供給する血管は、自律神経系に支配されています。
小脳から筋交感神経という特殊なラインを使って、運動を行う筋肉が、血管の抵抗を高めて血圧を保ったり、筋細胞の必要とされる酸素(酸素需要)に対しての血流量の増大をさせるなどの内部環境を整えています。
これ等の生理学的見地より、大脳皮質(脳)からの随意的な指令に対し、脊髄から無意識的に起こる指令を反射的指令と呼んでいますが、大脳皮質からの随意的指令が、動作の途中で強く続く従来の筋力トレーニングは、せっかく反射で起こったしなやかな動作をも制限し、血流阻害などを引き起こします。
その結果、筋肉が、パンパンに張ったり、身体が、重く硬い動きになったり、怪我や故障の原因にもなっていたと考えられます。