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血液の機能や役割 Ⅴ

血液を凝固させる
血管が断裂すると、血小板と血漿タンパク質が一緒に作用して失血を食い止めます。 血小板は、損傷した箇所に凝集して栓(プラグ)を形成します。 タンパク質は、フィブリンと呼ばれる糸を形成して、血小板血栓または血餅(けっぺい)を完成させます。



血小板の数が減少すると出血が起こりやすく、血が止まりにくくなります。 主な症状としては、あおあざができやすくなったり、手足に点状出血(細かい点状の皮下出血)がみられたり、月経量が多くなったりすることなどがあります。

血小板の減少は、骨髄で作られる血小板が少なすぎる場合や血小板が破壊されすぎたり、腫大した脾臓に蓄積されすぎたりした場合に発生しますので、運動することによって逆に悪くしてしまう場合がありますので、皮下出血やあざがよくみられる方には、血液検査を受けて頂くなど少し注意をした方が良いと思います。


血液の機能や役割 Ⅳ

体温調節
血液は、体中の熱を吸収し、分散させ、全身に分布させます。 血液は、熱を放出したり保存したりしてホメオスタシスを維持するのを助けます。 血管は、細菌などの外来微生物に反応する、および体内のホルモンや化学変化に反応すると、拡張したり収縮したりします。 こうした作用によって、血液と熱を皮膚表面に近づけたり遠ざけたりします。



血管の拡張や収縮は自律神経がコントロールしていますが、故意にコントロールさせる方法があります。例えば、下腹部を湯たんぽで温めると直接血液温度が上げられますので、血管が拡張して体温を高くする事が出来ます。また後頭部から首にかけて氷枕で自律神経を冷やすと身体が冷えてはいけないので体温を高く保とうとするホメオスタシス(人間の恒常性)によって血管を拡張して体温を高く保とうとします。


血液の機能や役割 Ⅲ

栄養素とホルモンの運搬
血液は、消化器系機能と内分泌系機能において重要な役割を果たします。 消化された栄養素は、消化液の働きによって体内に取り込めるかたち(ブドウ糖、アミノ酸、ビタミン類、ミネラル類、脂肪酸)になり、小腸の内側一面を覆っている絨毛(じゅうもう)の毛細血管を通って血流の中へ吸収されます。血液は、また、内分泌系の腺によって分泌された、いくつかのホルモン類を目的とする臓器や組織に運搬します。



ちなみに大人の小腸の表面積はテニスコートの広さと言われています。絨毛から取り込まれた栄養素は絨毛の毛細血管に入り、門脈という太い血管を通って一番最初に肝臓まで運ばれます。肝臓まで運ばれた栄養素はエネルギーとして利用されたり、身体をつくるためのタンパク質などに合成されることによって、血液、筋肉、臓器など、身体の構成成分となります。


血液の機能や役割 Ⅱ

酸素供給と二酸化炭素除去
血液は、肺の空気から酸素を吸収します。 血液は、全身の細胞に酸素を運搬し、細胞から不要な二酸化炭素を除去します。 肺の中では、二酸化炭素が血液中から空気中に移動し吐き出されます。肺胞では、膜と毛細血管の壁を通して、呼吸による二酸化炭素と酸素の交換(ガス交換)が行われています。 息を吸えば、酸素は毛細血管を通じて体内に運ばれ、息を吐けば、二酸化炭素が出されます。 このようなガス交換は、濃度の高低によって物質が移動する拡散と呼ばれる現象によって成されています。



赤血球の中にあるタンパク質のヘモグロビンは、酸素が多いところでは酸素と結びつき、酸素が少ないところでは酸素を離す性質を持っています。この性質によって、肺胞で酸素と結合して、組織で酸素を離し酸素を運ぶ働きをしています。ヘモグロビンは、酸素より一酸化炭素との結びつきの方が強いので、最近では喫煙者も随分と減りましたが、健康のことを考えるならタバコを吸っている場合じゃないという事になります。


血液の機能や役割 Ⅰ

血液の構成
血液は生きている細胞が入っている液体ですので長期保存ができません。 赤血球は採血後約20日、血小板は採血後約4日、血漿は凍らせて採血後約1年です。血液は、血漿5割・赤血球4割・白血球や血小板等のその他の要素から構成されています。



生きている細胞が血漿中に浮遊している状態のため、血液は液体ではない液体の結合組織と考えると良いでしょう。


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