血液の機能や役割 Ⅶ
| 健康
病原体を防御
白血球は体内に侵入した細菌やウイルスなどの病原体から防御する働きをします。白血球は好中球・好酸球・好塩基球・リンパ球・単球という5種類の細胞に分けられます。好中球は細菌を丸ごと食べます。リンパ球は病原体を壊すミサイルである免疫グロブリンという蛋白をつくったり、免疫の司令塔として働きます。
発熱や喉の細菌で炎症を起こしたり、虫歯で歯肉が腫れていたりすると好中球が増えます。風邪などのウイルス感染では、白血球数は通常は基準範囲内かやや減りますが、ウイルスによってはリンパ球が増えることもあります。健康な人でもヘビースモーカーは白血球数が慢性的に多めですし、精神的ストレス、運動直後、月経などでも一時的に多くなることがあります。喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患がある人は好酸球が増加します。
血液検査をしないと分かりませんが、白血球数の著しい増加や明らかな分画異常がある場合には、白血病などの可能性もありえますので、医療機関に受診しなくてはなりません。特に、白血球数が数万にも増え、かつ、赤血球と血小板が著しく減っている場合には、直ちに受診する必要があります。