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リーズナブルな運動とは⁈

庶民でも、もっと気軽にできる健康保持増進のための運動プログラムはないでしょうか?

費用をかけて良い運動プログラムやサービスを受けられるところも御座いますが、マシン等の設備を必要としなくても効果的な方法として、早歩きと歩きを交互に行うインターミッテンドエクササイズを行うことで、十分な健康効果が得られることを見つけました。

本来は、5分程度で疲労困憊に至るような運動強度(最大酸素摂取量の100%の強度)で1分間疾走したあと、4分間のゆっくりとしたジョギング、これを12~15セット繰り返すというプログラムですが、これでは、短期間に持久力の指標となる最大酸素摂取量を最大にすることが出来ないばかりか、1回で30㎞走と同等の運動と健康保持増進目的の方にとってキツ過ぎることから、誰もが取り入れる事が出来ませんでした。

持久力の指標の最大酸素摂取量は、一回拍出量×心拍数×動静脈酸素較差で表すことが出来ますから、健康保持増進目的でしたら、動静脈酸素較差を高めたり、維持する程度で十分ですので、それほどキツい運動は、必要とされません。



例えば、先ずは、週3〜4回20〜30分のダラダラ歩きで2週間程度過ごしてみます。身体が小慣れて来ましたら、20秒の早歩き+10秒の歩きを6〜8回を4〜6週間行なってみましょう。最初は、ダラダラ歩きより息や脈が上がり安くなりますが、2週目移行から同じ距離、同じ速さで行なっても、息や脈が穏やかになって来ます。

少し物足りなさを感じられましたら、20秒早歩きの距離を少し伸ばす、20秒早歩きの速度を少し早める、または、20秒早歩きの同じ距離、同じ速度で歩幅を短くするに変更してみましょう。6週間続けましたら、筋細胞を増やすため、やまおく体操や、やまおく式フリーウエイトで筋トレをされると良いと思います。

早歩きや歩きが億劫な方や、続かない方は、やまおくジムに通われるのが、経済的だと言うことになりますね 笑。


同じ運動に似てるのにキツいキツくないがあるのは⁈

ジムに行って体力測定し、それに基づいて持久力・筋力トレーニングプログラムを作成し、それを実施さえすれば、効果が得られることは科学的に実証されていますが、そのために週3~4日ジムに通い、自分のトレーニング実績をカルテに記録し、さらに定期的にトレーニング効果を判定し、それに基づいて運動プログラムを改訂していかなければなりません。

これらを消化するには、24時間ジムのような運動指導員が在中しない施設では、余程運動好きじゃないと継続することは困難ですし、運動強度・時間・頻度には、個人差がありますので、専門の方の指導を受けずにネットや雑誌で得た知識で頭デッカチになって行なっても、怪我や故障に繋がることもあることでしょう。



筋肉は、臓器と同じですので、不随意的に動かせることが、望ましいです。歯を食いしばって、ゴールを見つめて、ゲンコツをしっかり握って、肘を高くして、背筋を伸ばして、しっかり腿上げして走りましょうのように随意的に動かすことで、神経・筋肉・血管等は、緊張しますので、息が上がったり、心臓がバクバクしたり、筋肉がパンパンに張ったりします。不随意的に動かせると、臓器と同じで、神経・筋肉・血管等は、緊張することもなく、筋肉本来のバネのようなしなやかな動きをするため、怪我や故障をする心配も無くなります。

この動画をご覧ください…。


どうして同じようなスクワットなのに、息があがったり苦しくなったりしないのか?は、神経筋制御に沿った運動法だからです。神経筋制御能とは、神経筋強調能とも呼ばれ、「神経により筋肉を正常にコントロールする能力」を指しています。 生まれた赤ちゃんがハイハイを始めたり、寝返りを打ったりできるのは、人間が生まれながらに神経筋制御能を持っている証であり、生まれて数年間は神経筋制御能が正常に機能していると言えます。

何処かで誤った運動法が身について、怪我や故障に泣かされたり、挙げ句の果てには、運動が嫌いになったり苦手になったりしているのです。健康のために通うジムの会費が半端なものにならないように、注意をしましょう。


歩くことで身に付く力とは…

健康のために運動しようと決意しても、大体の方が、三日坊主になると思います。また、ジムやフィットネスクラブは、お金も時間もかかるので、ジョギングでもと安易な考えから始めても、最初は、人目を気にしたり、色々思うこともあって、続かないものです。

運動音痴や苦手でも簡単に取り組める、早歩き+ウォーキングのインターミッテンドエクササイズをご紹介します。ゴミ捨てついでや、通勤やお買い物途中でも出来ますので、是非実践してみましょう。



歩くことで身に付く力とは…
20秒早歩きして10秒歩くを交互に行うインターミッテンドエクササイズ。運動音痴や苦手な方にとっても、手っ取り早く健康になれる運動法です。しかし、普段から歩く習慣の無い方は、早歩きすると足首・膝・股関節・腰などの節々を痛めたり不調を訴えたりするようになります。いきなり効果的な方法を取り入れるのではなく、順を追って、身体作りをしていくことをお勧めします。

まず、身体の細胞が酸素を受け取り、エネルギー(ATP)を造る土台を作りましょう。細胞の酸素を受け取る能力が低いと、鬱血や血液の滞りを起こしたりして、老廃物や疲労物質が貯まり、筋肉痛の原因を作り継続する意欲を失ってしまうことがあります。最初は、歩く距離や速度に囚われず、気持ちが良い程度の運動強度(歩く速さ)で週2〜4回程度、20分以上歩き続けらる習慣を作りましょう。3〜4週間で細胞が酸素を受け取る能力が高まって来ます。



次に心臓から血液を送り出す能力を高め、血液を全身に巡らせて酸素や栄養・ホルモンを隅々まで届けられる身体作りをします。歩き始めの10分は、気持ちの良い速度で歩きます。途中から20秒早歩きをして、10秒歩くのを交互に6〜8セット行います。最後にまた10分程度気持ちの良い速度で歩きます。この習慣を週2〜4回程度6週間程度続けます。最初は、心臓や呼吸が乱れますが、同じ距離・速度でも徐々に心臓や呼吸の乱れが穏やかになって来ます。もし、効果を早く実感出来た方は、早歩きの速度を少し早めて上げても良いと思います。

6週間で効果は、最大を迎えますので、そこからが、筋細胞を増やすための筋トレが必要になります。神経筋を刺激することで、脳との繋がりも良くなりますので、骨格筋の衰えを予防するだけではなく、身体の節々と繋がる大脳への刺激を与えられるため、認知機能の衰えを緩やかにしたりする効果も期待出来ます。


基礎代謝量と生活習慣病

身体は、運動・食事・就寝時・安静時でも、呼吸・心臓拍動・体温維持などを行っており、生命が維持されている限りエネルギーは消費されています。生命維持のために必要とされる最低限必要なエネルギー量のことを基礎代謝量といいます。

筋肉量が多く基礎代謝量が高い人ほど太りにくい傾向にあります。同じ体重でも体脂肪率が低く基礎代謝量が高い人ほど、たくさん食べてもどんどんエネルギーが消費されますので、結果的に脂肪が蓄積しにくい状態になります。また基礎代謝量が低い人はエネルギーをなかなか消費できないため、余ったエネルギーが脂肪として体内にため込まれ太りやすい状態になります。

基礎代謝量は、生後成長するにつれて高くなり、~19歳前後をピークにその後は徐々に減り、40歳を過ぎると主に加齢により筋肉量が減少しますので、急激に下降線を辿ります。年齢だけでなく、性別・体格・生活状況・体表面積・平均体温・食事や運動などの日常行動によっても基礎代謝量は異なります。体温が1℃上昇すると基礎代謝量は約13%増加し、脂肪と筋肉では筋肉の方が脂肪よりも消費されるエネルギーが多いので、女性より筋肉量の多い男性のほうが基礎代謝量が高くなっています。



運動によって筋肉を収縮・弛緩・伸張をさせる過程でエネルギーが必要とされるため、糖質・脂質が消費されます。運動によりカロリー消費が高まれば肥満を防ぐことができます。このように生体成分が代謝され、形を変えることを異化と言います。

運動終了後、しばらくしてから筋肉では筋肉量を増やすべくタンパク質合成が上昇し、同化作用が働きます。運動は時間差で異化・同化というまったく方向性の異なる生理変動を誘発します。こうした生理変動と同時に、筋肉は代謝組織としても重要な働きをしています。

食後の血糖値上昇に伴いインスリンが分泌されると血糖値が低下しますが、これは血中グルコースの75%近くを骨格筋組織が取り込むためです。ですので、血糖値を正常値に近いレベルに維持するには、骨格筋量を維持することが必須となります。加齢とともに筋肉量が減少すれば身体機能の維持が難しくなり、尚且つ血糖維持を介した代謝制御機能も衰えます。

若い頃は良しとして、加齢に伴い減るであろう筋肉量を保持する努力や工夫は、健全な代謝制御機能が保たれることになり、生活習慣病発症の予防に繋がりますので、歩行速度が衰えないよう気をつけましょう。


歩行速度と余命

先日、新型コロナウィルスに感染発症され入院をされていた方が、カウンセリングにご来館された件の続きです。

ベッドで2週間仰臥すると1年分の筋量が失われますが、退院後も普通に歩行が出来ないくらいになられ、このままでは寝たきりなる恐れがあるとのことで、先ずは、下肢を鍛えるお散歩を運動習慣に出来るよう、筋量を保持増進させる必要があると述べました。

高齢者の歩行速度と予想余命年数の関係を示した興味深い研究データをご覧になられると、下肢の重要性について、ご理解いただけるかと思います。



各年齢の歩行速度を調べ、その後何年の余命があるかを示されています。例えば、男性の場合、極めて遅い歩行速度の0.2m/秒(最下段の線)の方でしたら、70歳であれば、その後約5年くらいで介護時期もありますが余命を迎えるのでは?との予想が出来るかと思われます。

女性の場合、同じ条件で、余命が長くなっていますので、男性は、特に危機感を持たれなくてはならないでしょう。



歩く速さと寿命の関係…
今後働き手の人手不足を解消する1つの試みとして、ロボット開発があります。しかし、安定して二足歩行するロボットの開発に非常に時間がかかったことから、人が二足歩行をするのには、複雑な行動であることが伺えることでしょう。

脳・神経・筋肉・血管・呼吸器循環器・心臓血管系などが、うまく協調・協応しあってこそ効率的な歩行が出来ています。歩行速度が遅くなるのは、身体の何処かが直ぐわない状態になり、スムーズに協調・協応し合えなくなっているからです。

二足歩行の度合いに応じて筋細胞数・筋肉量が伴い、必要に応じて血液を身体中駆け巡らせエネルギーを作ったり、疲労物質や老廃物を排泄させていますが、歩行速度が遅くなるということは、生きていくのに必要なことも出来なくなっている恐れがあり、寿命が縮まることに繋がっていることが予想されます。

グラフは、統計データとなりますが、スポーツ科学的では、このように予測されますので、歩く速さも観察してあげる必要があります。


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