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早歩きのススメ ⅩⅢ

歳を重ねていくと、肩・膝・腰などが痛むようになるのは、珍しくありません。

闇雲に運動で負荷をかけると、更に痛みを背負いこむことになりうるでしょう。

ところが、よく歩く習慣のある方は、自覚する痛みのスコアが、総じて低い傾向にあり、
歩く習慣のない方には、60歳以上になると、顕著な痛みを抱えていることがわかりました。



早歩きは、痛みを増やすどころか、減らしてくれるようです。


早歩きのススメ Ⅻ

マラソンのような長時間運動をすると免疫機能が低下し、
72時間後まで風邪など引きやすくなります。

運動後に免疫機能が低下するオープンウインドー仮説は、
レース前の練習量に見合わない内容でレースを走ったりすることで
感染リスクが高くなったりすることを指します。



適度な運動は、免疫向上に繋がりますが、
過度な運動は、逆効果になります。

早歩きは、免疫力アップに効果的です。


早歩きのススメ Ⅺ

高齢の方で、日常的に歩いているヒトと走っているヒトでは、
走る方が遥かにエネルギー効率が良く、
同じスピードで歩く時により省エネで歩くことが出来ます。

筋肉と骨をつなぐ腱のバネ機能が維持出来ているのも、理由の1つにあげられます。



筋が、力を発揮して短くなることを
コンセントリック(短縮性)収縮と言いますが、
コンセントリック収縮は、速度が遅いほど力が強くなります。

速度が、0になった状態を
アイソメトリック(等尺性)収縮といい、さらに力が強くなります。

逆に速度が、
マイナスになって筋が力を出しながら伸ばされることを
エキセントリック(伸張性)収縮といいます。
エキセントリック収縮は、さらに力が強くなります。


筋は、このようにゆっくりした速度で強い力を発揮できますが、
速い速度であまり強い力を発揮することができない仕組みになっています。

腱は、力を受けて伸ばされることで弾性エネルギーの形で力を蓄えて、
その後縮むことでその弾性エネルギーを放出し、力と速度を発揮します。

つまり、骨を引っ張り、カラダを動かす力は、
筋肉が生み出し、骨を引っ張る力・速度は、筋のそれと一致せず、
筋肉の両端の腱が骨を引っ張り、腱を含めた筋-腱複合体の力・速度と一致していることになります。

加齢により硬くなりやすい腱は、早歩きで保てる可能性が期待されています。


早歩きのススメ Ⅹ

食欲をコントロールするネットワークの1つに消化管ホルモンがあります。

消化管ホルモンには、胃から分泌される食欲促進ホルモンのグレリン、
腸管から分泌される食欲抑制ホルモンのPYY・GLP-1があります。

満腹感や空腹感は、これらのホルモンの影響を少なからず受けています。

PYY・GLP-1は、運動することによって分泌が促されます。

最大酸素摂取量が得られる強度の運動を100%とすると、
50%強度で60分運動したところ、PYY・GLP-1の分泌量が増し、
食欲が抑制されることが分かっています。

60分の早歩きによって、食欲を抑制することが出来ます。



定機器の無い運動指導の現場では、主観的運動強度RPEを用いると良いです。

杉谷泰造さんと、大西徹平くんを比べたことがあります。
馬の競技では、同じ競技であるのに、
杉谷泰造さんの方が、指標が低かったのに対して、
同じトレーニングでは、大西徹平くんの方が、指標が低かったのです。

馬術競技での出力を下げるために、大西くんには、ある時期厳しいトレーニングを課して
スケールを少し大きくしたところ、馬術競技での指標が下がりました。

馬術の上手い下手を口で説明するのが難しいので、この指標を揃えることで、
経験は、抜けないにしろ、技術面は、ある程度揃うのでは無いかという仮説からです。

また、トレーニングでは、杉谷泰造さんは、追い込むのが好きな性格ですので、
シーズン中は、普段の約6割で行なって頂くようにしたところ、
コンディションが崩れなくなったのと、我慢度が高いために傷つけていた糖代謝の部分も
安定させることが出来ました。恐らく遺伝で糖尿の気があったかと思います。

同じ運動であっても、ヒトによって感じる運動のキツさが、異なりますので、
この指標を見なくても、顔色で伺えるようになると良いですね。


早歩きのススメ Ⅸ

運動後のカラダの安静状態に戻すために酸素の消費がしばらくあること、
そのためにエネルギーとして脂肪も利用されている仕組みのことをEPOCと言います。

強度が強すぎると負債の多くが、
カラダのサビでもある活性酸素になることもありますが、
歩くでもなく、走るでもない、程よい強度での運動の方が痩せるのであれば、
早歩きもやり甲斐がありますね。



消費量が同じであれば、体脂肪も同じように減ると思われますが、
歩くより走る方がウエストサイズが細くなっていました。

同じ消費の運動でも歩くより早歩きの方が、
運動後のリカバリー時にも消費が高いと推測される図です。


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