ワンポイントレッスン 早歩きで代謝を上げる!
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アルコールを飲まない人でも、運動不足や肥満の状態が続くと、肝臓に余剰な脂肪が蓄積し、脂肪肝を発症しやすくなります。脂肪肝の国内の患者数は、約1,000万人と言われ、肥満の人のほぼ3割に当たると言われています。
そこで、我々は、約200名の30代男性に対し、活動量計を使い運動の記録を取り、脂肪肝が、どれだけ改善するかを調査しました。その結果、運動量が、増えるほど内臓脂肪が、減ることが明らかになりました。
ウォーキングなどの有酸素性運動を3ヵ月間続けたグループでは、脂肪肝も改善していました。週150分未満、週150分以上250分未満の運動を続けている人では、改善効果を十分に得られなかったのに対して、3~6メッツ(メッツは、身体活動の強度を表す単位。運動によるエネルギー消費量が、安静時の何倍にあたるかを示している)以上の中高強度の運動を週250分以上行うと、効果的な運動量と言うことになります。
ちなみに、時速4km程度のウォーキングは、3メッツ、時速7km程度のウォーキングは、6メッツです。やまおく体操も同じ程度の運動強度となります。
肝臓などに、貯まった脂肪は、遊離脂肪酸として放出され、運動のための直接的なエネルギー源となります。1週間に250分以上、1日に換算して30分以上の運動を続けると、肝臓に貯まった脂肪が、減りやすくなります。
遊離脂肪酸が、使われるのは、運動を開始して10分後くらいからですので、脂肪を燃焼させるには、運動をある程度の時間続ける必要があります。
また、運動を続けることで、善玉のHDLコレステロールとアディポネクチンが増加します。アディポネクチンは、脂肪細胞が分泌する生理活性物質アディポサイトカインの一種で、動脈硬化を防いだり、血糖を下げるインスリンの働きを高める作用のある善玉物質として注目されています。
アディポネクチンの分泌は、運動を続けることで改善します。さらに、細胞を傷つけ炎症を引き起こす酸化ストレスは、糖尿病や認知症、心臓病、がんなどの病気の原因となりますが、運動を続けることで、酸化ストレスからカラダを守る仕組みが促されます。
運動を続けていても体重が減らないという人でも、脂肪肝は改善しますので、ウォーキングのなどの運動は、1日30分以上行うと効果的であります。やせなくても効果はあるので、あきらめずに運動を根気良く続けて頂きたく思います。
週250分のウォーキングが良いのは、わかるけれど、そんなに時間が取れない方は、運動強度を少しあげると良いと思います。ジョギングは、ウォーキングの2倍効果ありますので、時間も半分で済みます。しかし、ジョギングとなると、対象とされる方が絞られますので、早歩きをお勧めします。早歩きは、ウォーキングの1.5倍以上の効果がありますので、時間も3分の2程度の時間(週160分程度)で同じ効果があります。リセットバイク運動だと、ウォーキングと同じですので、週250分で、同じ効果が、見込めます。